DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2014.12.22

月刊「美楽」2015-1月号

美輪 明宏(長崎県出身)

 昨年の紅白の美輪先生の存在感は、一体なんだったのだろう・・・と考える。
 最近妙にテレビ出演が多く、タレント扱いされているようであるが、もし大衆芸術という言葉があるのであれば、我々観衆が美しさと強さ、弱さ、儚さを同時に感受できる最後の才能である。
「ヨイトマケの唄」を聴きながら、今の日本を嘆けかわしく思った人も多いと思う。





2014.12.15

カーコンビニ倶楽部の『愛車主義2015』

 カーコンビニ倶楽部の林社長に依頼されて、『愛車主義2015』が出来上がった。この本は、今年で3年目になるが、いわゆる林さんの名刺代わりになるようなイヤー・ブック(年度版)となる。
 日本にあるチェーン店化した店舗数は、コンビニエンスストアの5万5千店舗を筆頭に、ラーメン店、居酒屋から美容室、歯医者なども取り入れると、約10万店を超えようとしている。皆さんが街を歩くと、約400メートルに一つの店舗がどこかのチェーン店に入っている計算となっている。

 カーコンビニ倶楽部は、その中で飲食店や一般の消費型のチェーンと異なり、社会的使命を一層帯びているチェーン店である。なぜならば、この800店あまりのチェーン店は、地球環境から高齢社会、さらには福祉に至るまで、新しい日本の方向を担う義務と責任を持っている。
 
 10年後になると、日本の車は水素自動車と電気自動車と旧来のエネルギー自動車と混合された社会になる。国民の医療費は、およそ70兆円を超え、車椅子に乗っている人が700万人を超える。
 京都議定書から40年を過ぎようとしているあたりでは、地球全体のCO2規制が強化され、その中で八つ当たりを食らうのは間違いなく日本である。そうした中で、カーコンビニ倶楽部が環境適用車を扱ったり、車椅子をリースしたり、という風に業様を変化させながら成長していくことを考えると、心が躍るのである。

 かの有名なピーター・ドラッカーは、「社会革命とは技術とサービスによる変革が庶民の生活を変えることである」、と書いてある。




2014.12.12

浜離宮の運河

 浜離宮の運河の片隅の腐りかけた木製のベンチに座っている。
 日本にまだ少しはエネルギーが残っている頃、1985年あたりのクリスマスにこのあたりを訪れたことがある。
 あの頃は、“ウォーターフロント”ブームというのがあって、シャレた飲み屋やブティック、さらには今でいうIT企業の走りのような会社が東京湾の芝浦辺りを中心に、続々と移りはじめていた。

 来年2015年で、言って見れば“ウォーターフロント”ブーム30周年を迎える。すべての人が携帯電話を持ち、東京湾に大きな橋が4つもかかり、ゆりかもめが離れ島を結び、霞ヶ関と新宿と池袋にしかなかった高層ビルが、都内だけでものべ200本近く建った。

 諸行無常である。
 今あるものは、確実に無くなる。海ですら無くなるのであるから、街やそこに住む人々が今のままであるはずがないし・・・・。