2006.05.29
第25号「カツカレーの食べ方」
明治32年から営々と洋食レストランを続けてきた銀座煉瓦亭に立ち寄った。元巨人軍の名選手千葉さんや、長嶋名誉監督など、この店のカツカレーのファンは歴史的にも数多い。店内は20席あまりの小さな食卓が所狭しと並ばれております。
チェーン店化した大型レストランがその数をほんの数年で100の単位で拡大していく現代にとって、ハンドメイドの凝り性なメニューの数々は美味いのは当然だが、食べるこちらの気持ちも心優しくなるようだ。
煉瓦亭のカレーはなんと言っても、上にのせたカツの衣の歯触りにある。
まず最初に、@スプーンを水の入ったコップにつける。次に、Aなるべく中心に近いルーをお匙ですくい、B目を閉じて玉ねぎの炒め具合と、解け具合を感じる。次に、Cご飯をひと匙すくい、ルーの中に混ぜ合わせ、ルーとのコラボレーションを確かめる。この瞬間はルーの温度が決め手となる。次に、D福神漬けやらっきょうやコールスローやなんでもいいが、漬物の類とご飯だけを食べる。いい米を使っているかどうかは、この段階で判明する。一番最後に、E山盛りあるご飯の約3分の2をルーと徹底的に混ぜ合わせる。ここで初めてカレーライスを食べたことになる。
そう・・・・カツカレーではなく、カレーカツの方が、しっくりくるネーミングですよね・・・・・
2006.05.29
第24号「日本テレコムでの会議」
たまにはこんな写真も載せておかないと、東さんはいつも遊んでばかりいると思われるので・・・・・・・。たまには・・・・。
リクルート時代からの友人でもある、日本テレコムの富村副社長から依頼されて、現在企画熟慮中のコンサート。今評判のコンラッド・ホテルでこの夏予定している東儀秀樹さんのコンサートの打ち合わせの模様。
2006.05.20
第23号「レインボーブリッジに虹が架かった」
レインボーブリッジに虹が架かった。その虹を見るためにレインボーブリッジが渋滞をしている。
私だけでなく東京の空に虹を見るなどという偶然は、ほとんどの人が考えてもいなかったはずだ。
初夏の激しい五月雨の後、高尾山の裏側に沈む夕焼けの橙色の反射光と、東シナ海の西風で押し流されるように早足で太平洋に向かう鱗雲の真ん中に現れた虹は、小学生が使う分度器で計ったように正確な円弧を描いている。
人は一体生きている間に、何度虹を見るのだろう。
以前訪れたフィリピンのプエルト・アズ―ルで、丁度同じ夕暮れ時に虹を見たことがあった。3本目のダイビングをしてボートの上で大の字になってゴーグルを外したとき、酸素が欠乏していることもあって虹が緑一色に見えた。
虹は地球上のあちらこちらの場所で出没し、一色の場合もあれば七色の場合もある。子供たちの虹の絵を見ると七色になっているが、気象学的にいうと、七色のクレヨンが必要なのは恵まれたことに、この日本や一部の地域だけで、普通は4から5色しか見えない様ある。
でも彼らの、将来の描くの画用紙の上には、ばら色のクレヨンがなかなか見つからないようだ。
2006.05.19
第22号「福岡の一蘭本店にて」
ラーメンブームが定着してから凡そ30年ほどになるだろうか。皆さんもご存知の通り、福岡産のとんこつラーメンをリーディング・ヒッターに、札幌の海鮮味噌ラーメンまでチェーン店化した専門店は100銘柄をゆうに越えている。
テレビや雑誌で毎日のようにラーメンにまつわるランニングや記事が掲載され、視聴者はそろそろ食傷気味で・・・物好きな僕は折に触れその殆どの店のラーメンを少しづつ食べ歩いている。
この夜は新しい事業(モバイルバード)の技術スタッフとの打ち合わせで福岡を訪れたので、中洲にある一蘭の0号店を訪れた。
本来ならばこの一蘭にはもっと早く訪れる機会もあったのだが、塀に囲まれたような格好で隣の人と壁を作りながら、ひたすら食べるのみに集中するというレイアウトがどうも寂しいマニュアルのような気がして・・・・・・。
いつものようにチャ―シュー麺を注文して、@目を閉じてスープを口に含みながら、Aチャーシューの湯で具合や舌触りや、肉の質を楽しんでみた。次に、Bチャーシューの中に何本かの麺を巻き込んでまた噛み噛み。次に、Cまた目を閉じて、蓮華の中にスープとねぎを入れ、ねぎの鮮度をフムフム。さらにDどんぶりの中を箸で軽く混ぜてスープのみをシュルシュルシュル。申し訳ないと思いつつ、どこの店でも減量中の為、E麺は3分の1ほど残すようにしている。
「一蘭は、噂通り一人前の完成された型を持つラーメンであった。」
昔、伊丹十三監督が映画「たんぽぽ」の最初のシーンで、ラーメン丼の真上からの映像をオープニングのシーンで使っているが、スープの色と味は必ずしも比例しているわけではないので参考とはならない。
2006.05.05
第21号「亀田興毅選手 世界タイトルマッチ前哨戦の控え室」
有明コロシアムのVIP待合室に、凄い顔ぶれが勢ぞろい。滅多に見られる光景ではない。最初に訪れたのは、赤いマフラーのアントニオ猪木氏。次に訪れたのは、戦後最強のイベントプランナー康芳夫氏。この二人は30年ほど前に世界中が注目した異種格闘技戦、世界ヘビー級チャンピオン、モハメッド・アリVSアントニオ猪木を興行した。
暫くすると、プロシードの石川代表が現れた。おそらく、今日試合を行う亀田興毅君のコンテンツとしての価値を確認しに来たのだろう。さらに、後ろ向きのフードを着ている男性は、元アイドル、今でもアイドルのスリー・ファンキーズの長沢 純氏。さらに、この写真とは別に、高橋尚子を育てた小出監督。そして、環境大臣の小池百合子氏。さらには、野村克也監督夫妻・・・・・・・・・突然、叶姉妹まで。
亀田三兄弟の人気の中身は“昇り竜”、敵も見方も、嫉妬も賞賛も、応援も罵声も、順風も逆風も・・・・も・・・・・そう言えば控え室の面々はコンテンツにつき物の、そんな事すら乗り越えて生きてきた。
「船の帆は、大きければ大きいほど風を飲み込む」東