DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2011.07.21

第19号 月刊「美楽」8月号

「しょんべん」

どうして真夜中に目が覚めたのかな?

布団の中に、白い秋の風が入り込んで、ブルルと背中が震えた。

夜空に、小さな流れ星を一杯詰め込んだ特急電車が、走っている。

いつもより、ゆっくりゆるりと、おしっこしている。







2011.07.21

第20号 「隠れ家」懐かしいライブハウス

 「隠れ家」ってライブハウスは知る人ぞ知るアマチュアミュージッシャンのメッカ。サラリーマンで”あの頃の音楽”を忘れられないロマンチストが、集い、熱気溢れる演奏を披露してくれる。

 浜松町の裏通りの、ビルの地下に、70年代を彷彿させるライブ空間。厚い歴史を感じさせる・・・・壁には、懐かしいギターが掛けられている。
もちろんハイライトの紫の煙が漂い、焼きうどんや、焼き蕎麦や、一歩進んで、音楽を語るには、その為の言葉が飛び交うような椅子とテーブルが数席。

「よろしければ、歌ってください」
「此処は、プロは、お断りなんです」
「イエロー・モンキーやりますよ」

昔、学生時代に公園で寝そべって、将来を弄っていた頃、こんなライブハウスのマスターをやりたかったんだ。

 台風6号が、駿河湾を太平洋に右折して、たまに、土砂降りになる夜、
僕も、傘をささずに、しばらく、道に座り込んで、月も星も雲もない雨空を見上げていた。

「ずいぶん、遠くに、来たもんだ・・・・・」