DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2010.10.20

第48号 月刊「美楽」11月号

『角』

 見たいもの、聞きたいもの、嗅ぎたいもの、食べたいもの。そんな知りたいものがたくさんあるのが子どもたちである。
 それらを一つ一つ体験することを“人生”というのではあるまいか。その意味で、私たちは生まれてから死ぬまで永遠の子どもであり、経験することを拒んではならない。

 夕焼けを真正面から受けた鯖の干物が、あまりにも香ばしかったので、僕は母さんの目を盗んでつまみ食い。





2010.10.07

第47号 鹿児島錦江湾のうどん

 薩摩の麺は、何でも来い!である。ラーメンは、店数が少ないだけで博多よりも絶対に美味いし、垂水の「十五郎そば」はその麺の太さ(3ミリ程度)と舌感に僕の虫歯さえおとなしくなる。軽く柚子の皮を振りかければ更科のつゆ汁など申し訳ないが”美味いうちに入らない”。

 先祖の墓があまりに汚れていたので、墓石の中まで掃除していたら、「垂水十五郎そば」に立ち寄る時間が無くなっていた。飛行機の中からすっと楽しみにしていたのだが、残念。

 しかし、桜島垂水から鹿児島に向かうフェリーの”船上ですする”うどんがある。錦江湾のうどんである。桜島をまじかに見ながら食べるうどんである。
普通、駅の構内や、空港で食べる麺類は、美味しいはずがない(羽田空港のちばきやは別格にうまいが・・・・)何故って、水がまずい場所で、美味しい料理は作れない。
しかしこの船のうどんを、デッキに持ち出して食べること10分は、別天地。決して、名物のさつま揚げも大きくない。卵も茹でてはあるが並。カマポコは、薄い。葱もパラパラ。しかしうまい。そうです・・・・・露(汁)が絶品なのである。薄味の醤油と、みりん、勝負の鰹節に、ほんの少しの錦江湾の若布、そこに日本を代表する名水垂水の水。


 ”歯の痛みも忘れて”僕は、丼の底まで、”舌で舐める”

*ちなみに、蕎麦の場合は、トッピングはオンリー葱だけが、よろしい




2010.10.03

第46号 木更津に麺あり

 木更津に麺あり。高速料金が値下げになって以来、週末のアクアラインは、渋滞することが多い。この海底トンネルの中で、渋滞を迎えると、イライラするよりは、水道管の中に居るようで窒息してしまう恐怖感がある。窓を開けると排気ガスが充満して、なおさら不快感が増す。

いつものゴルフ仲間の誘いを断り切れず、コースを出るのが5時過ぎになった。
「川崎方面、アクアライン渋滞18キロ45分」の表示。最悪である。
だから、途中の15番ホールで切り上げればよかった。

 そんな訳で、なんとか打開策をと考え袖ヶ浦のインターを下りた。田園風景に、東京湾の潮風が夕陽の赤を、取りこんで映えている。
 その時に、なんと天空に突き出した幟である。幟のセンスを見れば味が、薄々は分かるのだ。因みに、店の名前を聞けば、店主の趣味は、100パーセントわかる。ロゴタイプの色から客層がわかる。
客は、その店に居る自分をイメージして訪れるのである。

*UCC上島珈琲は、最近では優秀デザイン賞である。スターバックスは、定番過ぎて面白みがないのが面白い。ココ(C/C)カレーは、ぼちぼち飽きられるし、カレー以外の想像力が湧かないのが悲しい。


「ながうら」の自慢はは以前食した翡翠麺(ひすいめん)の様な、濃い緑色の麺である。但し、ここは若布の色素に染まったもの。歯ごたえも、舌触りも、匂いも、絶品。炒飯や、餃子、野菜炒めは、火力と油の品のせいか、ムッとこないので、胃も歓迎。併せてお薦めである。

この夕は味噌ラーメンを食jしたが、多分つけ麺の方が18番かもしれない。
今日は、ゴルフもラーメンも18という数字に縁が無いようである。