2012.11.20
第39号 月刊「美楽」2012-12月号
『焼き芋』
枯葉を集めて路地の一角で、焚き火をしている子供たちがいた。
煙たそうな目をこすりながらも、貪欲な微笑を浮かべている。
つむじ風が足もとを通り過ぎると、焦げた葉っぱの向こうに、
今にも飛び出しそうな焼き芋の“黄色”が覗いている。
2012.11.09
第38号 Peach Aviationの未来
Peach Aviationの井上社長と話をしていると、やや古いと思われがちな航空業界にも、無限の未来を感じる。
世界の鉄道市場が200兆円レベルといわれているが、将来の近距離間の移動、つまり一人乗りの人間飛行機のようなものから、2000人から3000人の大量の人を運ぶ大型旅客機まで、この航空コミュニケーション業界の未来は、明るい。
美楽東海版の大山くんが、若い人材のネットワークを持っていることもあって、富山大学のペンネーム・あんこさんに桃のイラストを書いてもらった。桃の中には、まるで地球のようにたくさんの国や宗教や人間が住んでいて、交通機関が発展すればするほど、それぞれの人々は分かりあい、溶け合い、手のひらの上の桃のようにやがて地球はなっていくのかもしれない。
そんな話をしながら、僕は、半ば奉仕の精神と好奇心と、井上さんに対する尊敬が入り混じった心でこの会社のクリエイティブを毎日のように考えている。
2012.11.06
第37号 セントラルサービスの広告
セントラルサービスの広告は、用心しなければならない。気を配らなければならない。気をつけなければならない。
ホテルや宿泊施設やレストランなどで、日本ほど食器の清潔な国はない。どんなに豪勢な材料を使った料理でも、そこに5ミリのまつ毛が付いているだけでぶち壊しである。
先日40年ぶりに行われたIMFの東京大会でも、東京の景色や日本人のホスピタリティや、ましてや富士山などにも真っ白に輝く日本食器の美しさに見惚れたVIPが多数いたという。
セントラルサービスは、日本の玄関であり、門である。
この会社が真心を込めて、食器を清潔にし、磨き上げることで、車や時計やカメラやそうそう・・・あのiPS細胞だって随分助けられるのだ。
日本という国がなくなっても、日本人の歴史と伝統はたった一枚の”白い皿”でも受け継がれていく。