DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2006.05.19

第22号「福岡の一蘭本店にて」

 ラーメンブームが定着してから凡そ30年ほどになるだろうか。皆さんもご存知の通り、福岡産のとんこつラーメンをリーディング・ヒッターに、札幌の海鮮味噌ラーメンまでチェーン店化した専門店は100銘柄をゆうに越えている。
テレビや雑誌で毎日のようにラーメンにまつわるランニングや記事が掲載され、視聴者はそろそろ食傷気味で・・・物好きな僕は折に触れその殆どの店のラーメンを少しづつ食べ歩いている。
 
 この夜は新しい事業(モバイルバード)の技術スタッフとの打ち合わせで福岡を訪れたので、中洲にある一蘭の0号店を訪れた。
本来ならばこの一蘭にはもっと早く訪れる機会もあったのだが、塀に囲まれたような格好で隣の人と壁を作りながら、ひたすら食べるのみに集中するというレイアウトがどうも寂しいマニュアルのような気がして・・・・・・。

 いつものようにチャ―シュー麺を注文して、@目を閉じてスープを口に含みながら、Aチャーシューの湯で具合や舌触りや、肉の質を楽しんでみた。次に、Bチャーシューの中に何本かの麺を巻き込んでまた噛み噛み。次に、Cまた目を閉じて、蓮華の中にスープとねぎを入れ、ねぎの鮮度をフムフム。さらにDどんぶりの中を箸で軽く混ぜてスープのみをシュルシュルシュル。申し訳ないと思いつつ、どこの店でも減量中の為、E麺は3分の1ほど残すようにしている。

「一蘭は、噂通り一人前の完成された型を持つラーメンであった。」

 昔、伊丹十三監督が映画「たんぽぽ」の最初のシーンで、ラーメン丼の真上からの映像をオープニングのシーンで使っているが、スープの色と味は必ずしも比例しているわけではないので参考とはならない。