2009年8月13日 | 2009年8月20日
2009.08.19
第30号 サントリーホール・デヴィーアとフィリアノーティ
サントリーホールでラボーチェ主催のコンサート。デヴィーアは、現代最高のベルカント・ソプラノ。美しい舞台姿と、完全主義の歌唱表現はまさに芸術そのもの。一方、ジュゼッペ・フィリアノーティは、世界のテノールを支えるであろう逸材。この滅多にない組み合わせは、サントリーホールの満場の観客を、魅了し、たっぷりと酔わせた。
1996年に国立競技場で3大テノールをプロデユースしたのが、昨日のように鮮明に、思い起こされる。サッカーのワールドカップの決勝の前夜祭が日本と同じセットになると聞いて、急遽ロスに飛んだ。JTBやJCBなどのクライアントを引き連れて、会場入りした瞬間、そこはイタリアであった。アメリカ人ではなくではなく、数万人のオペラファンのパーティが開催されていた。まだまだ日本は、オペラには馴染みが無いし、ましてや、この雰囲気は作れない。コンサートの大半は、聞き手である観衆が作り出すものだから。
・・・・あれから十数年、わが国のオペラファンは、その数を増し、今では立派なジャンルを確立した。
ベッリーニの歌劇「ノルマ」に、こんな言葉が残されている
「ただ待つだけの人生、だから心が綻ぶのよ。今を信じることが、人生よ。そうすれば、悩んでる暇なんて、見つからないのだから」
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