2008年10月13日 | 2008年10月22日
2008.10.20
第38号 月刊「美楽」11月号発行
「焚き火」
枯葉であろうが新聞であろうが、衣服であろうが、極端に言えばタイヤであろうが機械の一部であろうが、すべては煙になるか、灰になるか、水になるか、酸化して眠りにつくはずである。
枯れ木を集めて、火を焚く。路地からの風に戸惑いながら、時には神経質に、あるときは冬の木枯らしを避けながら頑固に、それなりの煙が天に昇っていくのを眺めていると、自分自身の肉体も、その中にある精神や思い出も、薄らいで消失していく。
人間は何故、所詮灰になるはずなのに、“もの”ばかり欲しがるのであろうか。
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