DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2011.10.24

第34号 上田正樹氏ライブは本物の音楽人

 上田正樹氏は、たったの一人でも、僕の音楽を聴いてくれる場所があれば、何処にでも出かける・・・・主義である。
 10000人規模の東北の被災地のコンサートにも、恵比寿のスナックにも、スーパーの駐車場でも、結婚式でも葬式でも・・歌う・・・唄える。

 喉から振り絞るおようなハスキーなしゃがれ声は、地球の底から響いてくる風のようにも聞こえるし、誰の耳にも心地良い”甘い飴”でもある。
彼も、この声に自尊心を持っているし、また最近の中には、滅多に見られない音楽家らしさは、お金や、名誉や、権力や、時間からは全くの無重力なのだ。芸術家は、なるべく常識や既存の価値観からは離れた方がいい。

しかし、それらのルールを無視するには、相当の勇気と実力と経験と忍耐が必要となる。

 先日から、来年に向け、音楽活動の打ち合わせをしている。
上田さんの目指すソウル(魂)は、日本の童謡にも似ている。「夕焼け小焼け」「叱られて」や「きらきら星」の作者たちは、どんなソウルで、譜面を
書いたのだろう。

この不安だらけの日本の、あちらこちらで安らぎを求める人に、聞いてもらいたい録音をしたいと思っている。