DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2010.01.17

第2号 リクルート時代の思い出が燃え上がった。

リクルート時代の思い出が燃え上がった。ゴルフに向かう早朝7時。いつものように、天気のチェックに、東の空から北の空に目を流して行くと、丁度銀座、新橋辺りに、物々しい雲?煙かな。車の窓を明けると、煙からは遠く離れている日比谷通りにも、何か焦げ臭い匂いが、漂っている。
不思議な感覚だが、匂いにも焚火の様な燃え盛る勢いの新しい匂いと、昨夜の疲れ果てたサラリーマンの愚痴のような匂いがある。この匂いの力は、今そこで、燃え盛る鬼の棒の様な火柱すら感じられる。

車を、西新橋の方に走らせると、元リクルートの裏道に、数台の消防車と、数台のパトカー・・・・それに、外堀通りまで浸み出した放水車の水。走り回るカメラマン・・・・?まだ午前7時・・・・。空には、ヘリコプターと、住人らしきカラスが飛び回っている。

リクルートに入社したのは、このビルの時代。まだワープロもパソコンが無かった。まだカセットで音楽を聴いていた。スニーカーという言葉がはやり出し、ブランドというマークも無かった。薄型テレビは勿論HVもEVも、存在していない。

昼飯の時間になると、ビルの裏道をゆっくり散歩しながら、喫茶店に入り、本を読んでいた。西新橋ビルの裏道は民家すら点々とし、路地はさらに2メートル程しかなかった。

火の消化は手間どったらしく4時間も掛ったと夕刊に書いてあった。
何処か、寒い風が、僕の首の後ろを、吹いている。