DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2013.11.18

第36号 平成25年度 自衛隊音楽まつり

 自衛隊音楽まつりが日本武道館で行われた。
 月刊「美楽」の執筆者でもある古庄さんのお陰で、随分海上自衛隊に対する僕自身の知識や愛着度もあがったし、考えてみればどこかで戦争や軍隊に対する誤解や偏見を持ってしまっていたようである。
 生まれたときから一見、平和な日本の中で物質的な豊かさばかりを追い求めてきた日本国民も、この数年ようやく今までの数十年間が幻覚なのではなかったかと感じ始めている。

 物心ついたときに、日本の学生たちは意味もなく戦争反対の平和主義に溺れた。例え、世界のあちらこちらで民族の独立紛争が起きようが、宗教戦争が起きようが、食料危機が起きようが、言って見れば日本人は、気に留めることもしなかった。
 敗戦という手形の変わりに、アメリカの経済的な捕虜となり、欧米の精神的な属国となって、高度経済成長という借り入れで、この国は支えられてきた。
 海上自衛隊5万人、航空自衛隊5万人、陸上自衛隊20万人。彼らは、日本有数の国際人であり、文化人であり、知識人である。日本の置かれた国際的な立場や、日本のすべき役割や、日本が残すべきものなど、そういったこの国の強みや弱みを毎日のように学んでいる。言うなれば、日本という規律が失われた国家の最後の歯止めとなる組織のように思えてくる。

 日本人が一人一人何かに立ち向かい、何かと戦わなければならない日が来ている。