DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2009.07.19

第26号 虹色の空

 黄色いどんよりとした低気圧が、列島に被さっている。朝からねっとりとした風が体に纏わりついている。梅雨が明けたにもかかわらず、気分は晴れない人が多いのではないだろうか?

 自民から民主への政権の移動が確実と言われても、何かすっきりしないのは、”ある時代が中途半端に終焉を迎え、新しい時代が読めない”ストレスから解放されないから。

 何かが変わろうとしている。誰が動かしているのか、それとも誰も答えの見つからない経済の法則が働いているか、わからないが、私たちの生活も大きく変化しつつある。

「髪の毛が伸びるのを、毎日見ているとわからない」
・・・・・・と、イマジニアの神蔵さんが、電話で呟いた。

 散歩に出ようと、町に出ると、東京の南の空に虹が出ていた。車のルーフを全開にして、シートを倒して、虹を感じていた。
 カラパマの「メニイ・クラシック・モメント」を聞きながらうとうとしていると・・・・・・虹は、姿を消した。

 さっきまで、空を眺めていた人々が、もとの重苦しい表情に戻り、新橋の駅の方に流れていく。何かを払い落としたいのだろうか、再び空から、シャワーのような雨が降り出した。