DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2008.12.03

第46号 アントニオ・古賀さんと「音魂不思議ツアー」の打ち合わせ

「やはり音楽は、詩なんですよね」 
 故・古賀政男先生の一番弟子でもあるアントニオ・古賀さんは日本を代表するギターの名演奏家でもある。その彼が意外にも言葉に拘り、今の日本を嘆いているのは、日本の流行歌の現状がかなりの低レベルにあるからに他ならない。

「テレビやパソコンなどの影響で自分を表現するチャンスが少ないんですよね。きっと・・・・」
 音楽を通してメッセージを発し、より言葉を人々の心の中に通りやすくするのが流行歌の定めである。しかし、どの歌を聴いても愛だの恋だの(それも悪くないのだが)。しかも、独りよがりのロマンの切り売りばかりが今の流行歌となっている。


 アントニオ・古賀さんは来年2月から日本の隅々まで、古賀メロディーを届ける旅に出る。ある場所では老人を元気づけ、あるところでは若者に、日本の心を学んで欲しいとおっしゃっている。

 コンサートの1曲目は、「荒城の月」。荒城とは、滅び行く日本の現状であり、月とは、それを悲しく縁取る母親の心なのだと・・・・。