DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2003.07.09

7月9日(水)このところ梅雨の影響で、過ごしやすい気温が続いている。5月の下旬からオープンしているホテルのプールも閑散としている(写真参照)。

 デパートがこんな時期から、夏物のバーゲンを始めている。気の早い店では早くも秋物のスーツを扱い始めた。(まだ、梅雨も明けていないのに・・・・?)きっと、この秋は大変な不況になる。夏に売れるはずの商品が片っ端から在庫になるだろう。水が売れない。クーラーが売れない。冷蔵庫もだめだろう。きっとサザンもチューブも昨年ほどはヒットしない。おまけに冷夏の煽りを受けて米が取れない。野菜も高騰するだろうし、果物もだめ。せいぜい、計算違いに売り上げるのは、夏風邪にかかった人の咳止めぐらいだろう。
 売れない?・・・・というより、ここのところの給料では買えない、というのが消費者の本音だろう。


 午前5時半、増上寺の鐘が一日の始まりを教えてくれる。芝公園の辺りから明るくなり始めた東京湾の空に向かって、うろこ雲の流れに合わせるようにゴオォォォンと拡がっていく。このところ、自分の力だけではどうにもならない案件が多い。市場の影響、仲介人の能力、商品のあたりはずれ、広告の説得力、お客様の懐・・・・。1000円売り上げるのに、5年前の10倍の努力が必要だ。


 早起きをした朝は、増上寺の正門から本堂に続く階段で、柔軟体操をした後、500円玉をお賽銭箱に入れて“お願い事”をする。お願い事をしながら、1週間の仕事の優先順位を決めながら、スケジュールをイメージし整理する。すると、不思議なことに希望レベルの仕事と、実現可能レベルの仕事が明確になる。カレンダーに色をつけるように無駄な時間と、有効な時間が少しずつ見えてくる。永続的、連続的な仕事、単発的な“その場限りの”仕事、そんなことも判断できる。


 決して離してはならない人材や、多分この秋には僕の目の前にはいない人たちのことも・・・・。


 今日の午前中には、新しいコンピューターが届く。五感を潰さないようにバランスを失わない様に、この機械にも馴染んでいきたい。


 駐車場から、今日始めてのお客様がロビーに向かうのを見ている。おや?やはり秋物のセーターをもう着ている。