DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2003.06.11

6月11日(水)透明に近い白い海月(くらげ)がゆっくりと水槽の中を漂っている。S化粧品のテレビ制作の現場は、東名高速の川崎インターからほんの数分の住宅街の中にあった(写真参照)。

 朝通の大柴局長と、クライアントの田中代表、永野宣伝担当役員と商品の話や、血液型についての冗談話をしている。
「兎に角A型は慎重で神経質ですから、媒体プランは勿論のこと、テレビCMも絵コンテがかなりきっちりしてないと、気分が悪いのですよね」ヒガシ


 「そうそう、一方でO型は聞く耳は持ってるけど、我田引水の人が多いですね。いくつかのパターンでプレゼンしてるけど、実はやりたい企画はしっかり決まってるんですよ。」
「それに較べるとB型のクリエィターはフィーリングでしょう?感覚的な表現や、細かいところに妙なこだわりがあって、頑固だよね。」
「うちの家族は全部ABなんですよ。いつも気持ちが揺れてる。家にいるとA型の僕は気を使うんですよ。」


 最近、仕事仲間の血液型が妙に気になる。数年前さだまさしさんと徹夜で血液型の話をしたときも、逢う人逢う人全員に血液型を聞いてみた。
 当時は、O型がやけに多くて、そう言えばなんだか“のんびり、ゆっくり”仕事が進んでいた気がする。


 このところ、プロジェクトの周辺はB型のパートナーが凄く列を成している。


アルファ・オメガの植村君、JSCの野中君、タレントのN氏、JTBの馬場専務、原田君、福島さん、藤村直美さんのとこの木村さん、元ホット・スパーの佐々木代表、キョウドー東京の牛原君、アウト・プットの松田さん、テレビ朝日の皇さん、それに銀座軍団の志乃さん、さつきさん、由紀子さんと枚挙にいとまがない。それにB型属のAB型を加えるともっと大集団になる。戸張さん(ゴルフ・プロデューサー)、T・アライブの橘君、女優のNさん、これはこれはという感じ。


 日本人の血液型のシェアーが4:3:2:1の割合でA、O、B、ABと続くらしいが、僕の仕事の殆どはB型群が牽引している。


 スタジオに入ってしばらくすると、“神様のハンドメイド”のような妖艶な美しさを持った涼風さんが、メイクを終えてスタンバイした。彼女の後ろには、濃い紫色の海水をたっぷり入れた3メートルほどの水槽が置いてあり、20匹ほどの海月(くらげ)が浮かんでいる。


 照明に明かりをつけると、この世のものとは思えないほどの神秘的は空間が演出され、ADの臺(だい、O型)さんの覗くファインダーの向こうには、肉眼よりさらに幻想的な光景が揺れている。


 涼風さんは、いったい何型なんだろう・・・・それが妙に気になっていた。