COLUMN:日刊ゲンダイ「数字のホンネ」

 

2007.09.04

日刊ゲンダイ「数字のホンネ」第31号 サラリーマンの実像がクッキリ 『時間感覚<早出=6時18分>』

 友人のさだまさしさんとよく血液型別時間感覚の話をする。その中でよく話題になるのが、時間の受け止め方、感覚は、曖味な人とシャープな人では大いに異なるということである。

 それを如実に示したのが、シチズン時計の「ビジネスパーソンの“時感”」アンケートだ。時の記念日(6月10日)を前にビジネスパーソン400人を対象にしたもので、その結果が面白い。

 ビジネス行動で使われるいくつかの言葉を、サラリーマンはどう受け止めているか。

 まずは「早出」。その答えは午前6時18分。次に「朝イチでミーティング」の朝イチ。これは7時54分。
知人が「中央線の快速は6時過ぎには座れない」とコボしていたが、これだけ早くに出社していれば、座れないのも当然だろう。

 「残業でちょっと遅くなる」のちょっとは、1時間が40%、1時間30分が22%。なんと2時間という人が30%もいる。働き過ぎを象徴しているようだ。

 電話の「ちょっとお待ちください」は、約20〜30秒が53%を占めている。問題は12%存在する1分以上という層である。1分以上も待たされては、印象を悪くするに決まっている。「ちょっとお待ちください」は絶対に30秒以内のレスポンスが必要だ。

 それでは「近いうちに食事に行きましょう」の近いうちは?
全体の43.5%が1カ月後、25%が1週間後、2〜3カ月後が12%である。通常、ビジネスで営業を伴った場合の「近いうち」は、1週間以内でないとその約束は成立しないといわれている。気をつけたいものだ。

 「時間感覚は人それぞれ」と言ってしまえばそれまでだが、ビジネスに関する限り、よほど感覚を研ぎ澄まさないととんでもない失敗を犯すことになる。


2007年9月4日号