DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2014.08.10

江戸川乱歩と金魚

 アートアクアリウム2014 ―江戸・金魚の涼―が開かれている。
 金魚というと、夏の風物詩でもあったが、最近とんと見かけなくなったのは金魚売りである。
 数年前、大手コンビニエンスチェーン店で、当時としてはかなりメディアが大騒ぎ(生き物を売るということ)したが、やどかりを販売してもらったことがある。弁当を買いに来たお客さんが、何匹かやどかりを買って帰るということが画期的な企画であったが、なにより100%マニュアルされた店頭で、生き物を扱ってもらうということが面白かった。

 江戸川乱歩の鯉をテーマにした映画作品のプロデュースを依頼されている。鯉は、金魚とは違い、ハードボイルドでミステリアスなせいか、小説や映画のテーマになりやすい。一方金魚は、視覚的にも精神的にもきらびやかではあるが、どちらかというと景色の中の花びらのようでもある。よって、このような写真にして美しいものは金魚ということになる。