DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2012.11.20

第39号 月刊「美楽」2012-12月号

『焼き芋』

 枯葉を集めて路地の一角で、焚き火をしている子供たちがいた。
 煙たそうな目をこすりながらも、貪欲な微笑を浮かべている。
 
 つむじ風が足もとを通り過ぎると、焦げた葉っぱの向こうに、
 今にも飛び出しそうな焼き芋の“黄色”が覗いている。