DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2011.10.28

第35号 上田正樹氏in東北(石巻の小学校)

 上田正樹さんの新曲に、子供たちの声を合わせてみる。被災者でもある子供の心は、少なくとも、申し訳ないが、進学塾の帰りに、コンビニで、漫画やゲーム本を立ち読みをしている子供より純粋で、研ぎ澄まされているに違いない。
 あの”悲劇”によって、生きることの大切さと、生きる上での大切なことが、はっきりと解かり始めている。

 「今在る気持ち」この曲のタイトルにあるように、今を当たり前に生きる我々は、今の有り難さに浸りきり、動物園の盲目のライオンが、与えられた生肉を食べて、欠伸をしているようなもの。

 地震で随所に転々と段差が生まれ、かろうじて遺跡のように残骸がちらばる町の校舎は、オアシスのように思える。子供の心は瑞々しい。

さびにあたる、詩の中に
「輝き続ける星たちに・・・・この愛が届くまで」
この星とは、子供たちの両親や、親友や、先生や、亡くなった被災者に加え、やがては、僕たちも天に昇るわけだが、音楽もの持つ、永遠の力にも期待したくなる一説である。

11月20日過ぎに、この音楽は世の中に発表される。