DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2011.06.20

第17号 月刊「美楽」7月号

「波」

足元が、柔らかくて冷たいのは、太平洋の飛沫を浴びて岩を住処にしている濃緑の苔のせいだろう。

岬の先端にそそりでた、いつもの岩に、午後の強い波がバシャリパシャリ。

僕の体は、透明の泡になって、空にはじけると、青い鴎の背中に飛び乗った。