DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2010.10.20

第48号 月刊「美楽」11月号

『角』

 見たいもの、聞きたいもの、嗅ぎたいもの、食べたいもの。そんな知りたいものがたくさんあるのが子どもたちである。
 それらを一つ一つ体験することを“人生”というのではあるまいか。その意味で、私たちは生まれてから死ぬまで永遠の子どもであり、経験することを拒んではならない。

 夕焼けを真正面から受けた鯖の干物が、あまりにも香ばしかったので、僕は母さんの目を盗んでつまみ食い。