DIARY:夕焼け少年漂流記

 

2006.03.13

第13号「やきそば礼賛」

“焼き蕎麦”と書かれるより、やはり“焼きソバ”の文字の方が肉感的で、上手そうに見える。
しかも、ここの焼きソバは、小海老(桜海老)で風味を出し、上質の豚肉(脂身と赤身のバランスが3:7)でフライパンで滾る(たぎる)ラードとの甘みを調整し、それでも付きまとう“油のしつこさ”を歯と歯茎の間で爽快に持っていくよう、最後にキャベツともやしを加えるのだろうか?

しかし、色彩的には所詮ソースの“黒土色”である。そこで、昔懐かしい赤いウインナーを乗せる。そう小学生の頃の運動会の弁当のスター。それも8本足の蛸の数刻んでもらい、それにあわせてを8匹を植栽のように・・・・・・・。

車が隅田川を渡る頃に、座席に置いた包みの中から、仄かに“青海苔”が匂い始める。すると不思議と明日元気で起床できそうな気がするはずだ。

モルガンの清水さんとひときわ経済談義を済ませた夜は、私はいつもお土産に“焼きソバ”をお持ち帰りいただく。一方私は、堪えきれずに、朝を待たずに、寝る前に食べてしまう。